Listen First
まずは音声で聴く
チャプター付き
トーク音声を聴く
チャプターから気になる話題へ移動できます。
0:00 / 0:00
チャプター
タップでシーク 試聴POP
まず耳で確かめたいトーク
紹介本と会話の入口を、試聴前に選びやすいPOPとしてまとめました。
- 紹介本
- 罪の余白 / 芦沢央
- 話題の入口
- 事件の派手さより、人間関係のずれや、日常に潜む悪意が怖いタイプの本ですね。
- 聴きどころ
- 9件のチャプターから、気になる話題へ移動できます。
Nearby Shelves
店頭の近くにある棚
Discover More
このトークから広げて探す
Script
トーク内容
全文を読む
Script
トーク内容
導入
MC
今日は、心の奥を覗く心理サスペンスを五冊紹介します。
アシスタント
事件の派手さより、人間関係のずれや、日常に潜む悪意が怖いタイプの本ですね。
MC
そうです。今回は、喪失、依存、罪悪感、理解できない相手、教室の空気という五つの怖さを軸に選びました。
選書基準
MC
選書の基準は、謎を追う面白さに加えて、人の心の危うさが読後に残ることです。
アシスタント
誰が悪いのかを簡単に決められない作品が多いですね。
MC
重大なネタバレは避けながら、それぞれの不穏さがどこから生まれるのかを紹介します。
1冊目: 罪の余白
MC
一冊目は芦沢央さんの『罪の余白』です。高校生の娘を突然失った父親が、学校の中にあった見えにくい力関係へ踏み込んでいく心理サスペンスです。
アシスタント
悲しみと怒りを抱えた親の視点で進むので、真相を知りたい気持ちが強く伝わってきます。
MC
ただ、その怒りが冷静な判断を奪っていく怖さもあります。少女たちの言葉や視線に潜む悪意と、父親の復讐心がぶつかることで、読者も落ち着かなくなります。
アシスタント
罪はどこから始まり、誰が裁けるのかという問いが苦く残りますね。
2冊目: 悪いものが、来ませんように
MC
二冊目も芦沢央さんで、『悪いものが、来ませんように』です。深く結びついてきた二人の女性の関係が、事件をきっかけに別の顔を見せていきます。
アシスタント
支え合いに見える関係が、見る角度によって依存や支配に変わって見える作品ですね。
MC
親しいからこそ言えないことがあり、親しいからこそ逃げられないことがある。優しさの言葉が、いつの間にか相手を縛る鎖になる怖さがあります。
アシスタント
タイトルの悪いものが、本当に外から来るものなのかを考えてしまいます。
3冊目: 悪の芽
MC
三冊目は貫井徳郎さんの『悪の芽』です。無差別殺傷事件をきっかけに、主人公が小学校時代の自分の振る舞いをたどり直していきます。
アシスタント
犯人がかつての同級生だったと知り、自分にも原因の一端があったのではないかと苦しむんですよね。
MC
いじめ、家庭、学校、社会の空気、ネット上の反応。ひとつの原因だけでは説明できない力が、人を追い詰めていく様子が描かれます。
アシスタント
自分は直接手を下していないから無関係だと言い切れるのか。そこが刺さります。
4冊目: 黒い家
MC
四冊目は貴志祐介さんの『黒い家』です。生命保険会社で査定に携わる若槻が、契約者の家で子どもの死体を発見するところから悪夢が始まります。
アシスタント
ホラーとしても有名ですが、幽霊ではなく人間が怖い作品ですね。
MC
保険金、家族、生活、責任。題材は現実的です。だからこそ、理解できない相手と向き合う恐怖が近く感じられます。
アシスタント
普通の仕事の延長で危険へ近づいていくので、自分ならどこで引き返せたかを考えてしまいます。
5冊目: 教室が、ひとりになるまで
MC
最後は浅倉秋成さんの『教室が、ひとりになるまで』です。理想的に見えた高校のクラスで、生徒が相次いで命を落とす不可解な事件が起こります。
アシスタント
特殊な力を扱ったミステリーですが、中心にあるのは教室という場所の息苦しさですね。
MC
誰と一緒にいるべきか、どの空気に合わせるべきか、目立たず傷つかずに過ごすにはどうすればいいか。事件の謎と、学校の同調圧力が絡み合っていきます。
アシスタント
青春小説として読むと痛く、ミステリーとして読むと仕掛けがある一冊です。
読み分け
MC
喪失と復讐心の揺れを読みたいなら『罪の余白』、親密さの怖さを味わいたいなら『悪いものが、来ませんように』です。
アシスタント
加害と傍観の境界を考えたいなら『悪の芽』、理解できない相手への恐怖なら『黒い家』ですね。
MC
学校の空気と特殊設定ミステリーを合わせて読みたいなら『教室が、ひとりになるまで』。
アシスタント
どれも読みやすいだけでは済まない、後からじわじわ効く作品です。
まとめ
MC
今回は、心の奥を覗く心理サスペンスを五冊紹介しました。
アシスタント
怖さの正体が、怪物ではなく人間の思い込みや沈黙にあるのが印象的です。
MC
重めのテーマが多いので、気持ちに余裕のある時に、じっくり読むのが合うと思います。
アシスタント
ミステリーの謎解きだけでなく、人の心の暗さまで見つめたい人にすすめたい五冊です。