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46番目の密室 表紙

46番目の密室

2026年5月27日 更新

今日は、有栖川有栖さんの『46番目の密室』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
火村英生と作家アリスの名コンビを、シリーズ第1作から味わいたい時
刺さるポイント
密室トリックの巨匠が自らの別荘で殺される導入から、論理と会話で謎がほどけていく
向いている人
密室ミステリー、探偵とワトソン役の掛け合い、端正な推理小説が好きな人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、有栖川有栖さんの『46番目の密室』をご紹介します。

本作は、臨床犯罪学者の火村英生と、推理作家の有栖川有栖が登場するシリーズの第1作です。舞台はクリスマスの北軽井沢。密室トリックの大家として知られる作家、真壁聖一の別荘に関係者が集まる中、真壁が不可解な死を遂げます。自ら多くの密室を作中で描いてきた人物が、今度は現実の密室めいた事件の被害者になるという、ミステリー好きにはたまらない導入です。

この作品の魅力は、派手な事件設定だけでなく、火村とアリスの距離感にあります。火村は鋭い観察と冷静な分析で事件を見つめ、アリスは読者に近い位置から疑問や違和感を拾っていきます。二人の会話は軽妙ですが、事件の核心に近づくほど、密室とは何か、トリックとは何のために作られるのかという問いが浮かび上がります。

別荘に集まった人々の関係も、単なる容疑者リストにとどまりません。作家としての名声、弟子や関係者の思惑、過去から続く感情が、事件の見え方を少しずつ変えていきます。読者は、密室の仕組みを考えるだけでなく、なぜその形で事件が起こらなければならなかったのかを追うことになります。物理的な謎と心理的な動機が、最後には同じ方向を向いていく構成です。

『46番目の密室』は、火村英生シリーズをこれから読み始めたい人に特に向いています。密室、雪の別荘、作家たちの集まりという古典的な道具立てを使いながら、現代的な会話のテンポで読ませる一冊です。端正な推理小説を味わいたい時、まず手に取りたい入口になります。

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