Listen First
まずは音声で聴く
チャプター付き
トーク音声を聴く
チャプターから気になる話題へ移動できます。
0:00 / 0:00
チャプター
タップでシーク 試聴POP
まず耳で確かめたいトーク
紹介本と会話の入口を、試聴前に選びやすいPOPとしてまとめました。
- 紹介本
- 問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい / 早見和真
- 話題の入口
- 家族小説といっても、温かいだけではなく、近いからこそ苦しい関係もありますよね。
- 聴きどころ
- 9件のチャプターから、気になる話題へ移動できます。
Nearby Shelves
店頭の近くにある棚
Discover More
このトークから広げて探す
Script
トーク内容
全文を読む
Script
トーク内容
導入
MC
今日は、家族のかたちを考える小説を五冊紹介します。
アシスタント
家族小説といっても、温かいだけではなく、近いからこそ苦しい関係もありますよね。
MC
そうですね。今回は、理想の家族像を押しつけるのではなく、すれ違い、沈黙、後悔を抱えながら、それでもつながり直そうとする物語を選びました。
選書基準
MC
選書の軸は、家族をひとつの正解で語らないことです。
アシスタント
親子、再婚家族、きょうだい、血のつながりを超えた関係まで、いろいろな距離感を見られる五冊ですね。
MC
重大なネタバレは避けて、それぞれがどんな問いを投げかけてくるのかを中心に話します。
1冊目: 問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい
MC
一冊目は早見和真さんの『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』です。小学六年生の十和が、中学受験と家族の期待の中で、自分の気持ちを言葉にしようとする物語です。
アシスタント
外から見ると問題のない家庭に見えるのに、本人だけが息苦しさを抱えているところが切実です。
MC
親は子どものためを思っている。子どもも家族を嫌いになりたいわけではない。けれど、その思いが重なりすぎると、逃げ場がなくなることがあります。
アシスタント
家族の幸せを、誰が、どの立場から決めるのか。タイトルそのものが読後に残りますね。
2冊目: 幼な子われらに生まれ
MC
二冊目は重松清さんの『幼な子われらに生まれ』です。再婚によって家族になった大人と子どもたちの、簡単には埋まらない距離を描きます。
アシスタント
家族になろうと努力しているのに、血のつながりや過去の結婚が、日々の場面でふっと顔を出すんですよね。
MC
誰か一人が悪いわけではないから、苦しさを整理しにくい。父親らしくしようとするほど、かえって相手を見失ってしまう場面もあります。
アシスタント
明るく読めるだけの家族小説ではありませんが、家族になることの難しさを正面から見たい人には深く届く一冊です。
3冊目: スモールワールズ
MC
三冊目は一穂ミチさんの『スモールワールズ』です。夫婦、姉弟、親子など、近いようでいて分かり合えない人たちを描いた連作短編集です。
アシスタント
日常の小さな関係に見えて、奥には孤独や後悔、言えなかった言葉が流れています。
MC
この本のいいところは、やさしさを単純な救いとして描かないところです。近しいからこそ傷つけてしまうし、それでも誰かの存在に支えられる瞬間もある。
アシスタント
一つひとつの世界は小さいのに、読んだあとには自分の家族や身近な人のことまで思い出してしまいます。
4冊目: 幸福な食卓
MC
四冊目は瀬尾まいこさんの『幸福な食卓』です。父は父親をやめると宣言し、母は家を出ている。そんな少し不思議な家族の中で、佐和子が成長していきます。
アシスタント
壊れかけた家庭を、過剰な悲劇としてではなく、日々の食卓や会話の中で描いているところが印象的です。
MC
完璧な家族が囲む食卓ではありません。欠けたものがあり、言えないこともある。それでも、誰かを気にかけることが、家族を別の形でつなぎ直していきます。
アシスタント
切なさはあるのに、読後にはやわらかな温度が残る作品ですね。
5冊目: アンマーとぼくら
MC
最後は有川浩さんの『アンマーとぼくら』です。沖縄を舞台に、母と子の時間をたどる物語です。
アシスタント
血のつながりだけでは説明できない母子の関係が描かれますね。
MC
そばにいてくれた人を、どう受け止め、どう呼ぶのか。明るい沖縄の風景の中で、主人公は長く言葉にできなかった思いと向き合っていきます。
アシスタント
親に感謝を伝えられなかった経験がある人には、特に胸に響きそうです。
読み分け
MC
親の期待と子どもの息苦しさを考えたいなら『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』です。
アシスタント
再婚家族の難しさを見つめたいなら『幼な子われらに生まれ』、近しい人との小さな断絶を読みたいなら『スモールワールズ』ですね。
MC
食卓から家族の再生を感じたいなら『幸福な食卓』、血のつながりを超えた母子の思いに触れたいなら『アンマーとぼくら』。
アシスタント
同じ家族小説でも、問いの向きがかなり違います。
まとめ
MC
今回は、家族のかたちを考える小説を五冊紹介しました。
アシスタント
家族は近いから分かり合える、とは限らない。でも近いからこそ、もう一度言葉を探す余地もあるのだと感じます。
MC
温かい物語が読みたい日にも、家族という言葉の重さを見つめたい日にも、今の気分に合う一冊を選んでみてください。
アシスタント
読み終えたあと、誰かとの距離を少し違う目で見られる五冊です。