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ゆりかごに聞く 表紙

ゆりかごに聞く

2026年5月27日 更新

今日は、まさきとしかさんの『ゆりかごに聞く』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
母性や親子の愛情を、きれいごとではない角度から考えたい時
刺さるポイント
娘を奪われた女性の過去探しと、娘を愛せない刑事の捜査が罪の記憶へ近づいていく
向いている人
家族の秘密、母子関係、猟奇事件の影が絡む心理ミステリーが好きな人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、まさきとしかさんの『ゆりかごに聞く』をご紹介します。

柳宝子は、虐待を疑われた末に離婚し、愛する娘と引き離されています。娘を取り戻したい思いを抱えながら生きる彼女の前に、奇妙な知らせが届きます。二十一年前に火事で死んだはずの父親が、変死体として見つかったのです。父が残したものには、世間を騒がせた猟奇的な事件の記事と、娘に宛てた手紙がありました。

宝子は、父が本当に何者だったのかを調べ始めます。死んだはずの人間がなぜ再び現れたのか。猟奇事件と父はどうつながるのか。その問いを追うほど、父の秘密は宝子自身の過去と家族の奥へ入り込んでいきます。

もう一つの軸になるのは、刑事の黄川田です。彼は娘をどうしても愛せず、その感情に苦しんでいます。事件を追う彼と、父の過去をたどる宝子の線が近づいていくことで、物語は「親なら子を愛せるはず」という前提を揺さぶっていきます。

本作は、母性を美しいものとしてだけ描きません。愛したいのにうまく愛せない人、愛しているからこそ壊してしまう人、親子という関係から逃れられない人。それぞれの痛みが、事件の真相と結びついていきます。謎解きの緊張感はありながら、読後に残るのは、家族の中で言葉にされなかった罪や不安です。重めの心理ミステリーをじっくり読みたい人に向いています。

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