店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- ガリレオシリーズの核心に触れる、静かな長編ミステリーを読みたい時
- 刺さるポイント
- 銃殺事件の捜査が、湯川学自身の過去と家族の秘密へつながっていく
- 向いている人
- 事件の真相と人物の人生が深く絡む東野圭吾作品を求める人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、東野圭吾さんのガリレオシリーズ『透明な螺旋』をご紹介します。
本作は、房総沖で発見された男性の銃殺遺体から始まる長編ミステリーです。被害者の周辺を調べるうちに、同居していた女性が行方を消していることがわかり、捜査は彼女の足取りを追う形で進んでいきます。やがて事件は、思いがけないかたちで物理学者・湯川学の名前へ近づいていきます。
シリーズ第十弾にあたるこの作品では、科学トリックの派手さよりも、湯川という人物の背景が大きな読みどころになります。横須賀で両親のもとにいる湯川の姿は、これまでの「変人ガリレオ」とは少し違って見えます。事件を追う草薙や内海にとっても、真相に近づくことは、友人であり協力者でもある湯川の過去に触れることを意味します。
物語の中心にあるのは、罪を暴くことだけではありません。愛する人を守るための沈黙は許されるのか。血のつながり、育てること、手放すことは、人の人生にどんな跡を残すのか。そうした問いが、静かな捜査の積み重ねの中で浮かび上がります。
ガリレオシリーズを追ってきた人には、湯川学の新しい面を知る一冊として印象に残るはずです。初めて読む人にとっても、事件と家族の物語が重なるミステリーとして楽しめます。読み終えたあとには、真相の驚きよりも、人が誰かを思って選んだ時間の重さが残ります。
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