店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 対照的な少年コンビの掛け合いと、笑いの奥にある青春の揺れを楽しみたい時
- 刺さるポイント
- 転校生の歩が、漫才に情熱を燃やす秋本に巻き込まれながら自分の居場所を探していく
- 向いている人
- 青春コメディ、男子中学生の友情、軽やかさと切なさが同居する物語が好きな人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、あさのあつこさんの『The MANZAI 上』をご紹介します。
『The MANZAI 上』は、漫才をきっかけに出会った少年たちの関係を描く青春小説です。主人公の瀬田歩は、どこか周囲と距離を取りながら日々を過ごす中学生です。そんな歩の前に現れるのが、明るく勢いのある秋本貴史です。秋本は歩に一方的なほど強く興味を持ち、二人で漫才をやろうと誘い続けます。
この作品の楽しさは、歩と秋本の噛み合わなさにあります。歩は冷静で、簡単には本音を見せません。秋本はまっすぐで、相手の都合を待たずに踏み込んできます。二人のやり取りはテンポよく、思わず笑ってしまう場面も多いのですが、その奥には、居場所を探す少年たちの不安や寂しさがあります。
漫才という題材も、ただの笑いの道具ではありません。相手の言葉を受け、返し、間を読むことは、人と向き合うことそのものです。歩は秋本に振り回されながら、誰かと組むことの面倒さと、思いがけない心地よさを知っていきます。笑いの練習や学校生活の中で、二人の距離は少しずつ変わっていきます。
『The MANZAI 上』は、軽快な会話で読ませながら、青春の孤独や友情の始まりを丁寧に描いた一冊です。にぎやかな物語の中に、ふと胸に残る切なさがあります。笑える青春小説を読みたい人にも、不器用な少年同士の関係を味わいたい人にもおすすめです。
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