店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 中学一年生の揺れやすい心と、友情が形を変えていく瞬間を丁寧に味わいたい時
- 刺さるポイント
- 四人の少年少女が、傷つきながらも互いの事情を知り、自分のためにも友だちのためにも一歩を踏み出す
- 向いている人
- 等身大の青春小説、学校生活の物語、思春期の心の変化を描く作品が好きな人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、あさのあつこさんの『13歳のシーズン』をご紹介します。
物語の中心にいるのは、中学に入学したばかりの四人です。藤平茉里、綾部深雪、苅野真吾、駒木千博。それぞれ性格も家庭の空気も違い、同じ教室にいても最初から自然に打ち解けられるわけではありません。茉里は、真吾からの告白が罰ゲームだったと知って傷つきます。その出来事をきっかけに、四人の距離はぎこちなく揺れ始めます。
この作品が描く十三歳は、ただきらきらした季節ではありません。友だちになりたいのにうまく近づけない。相手の言葉を信じたいのに、からかわれた記憶が残ってしまう。自分の気持ちを守るために強がることもあれば、誰かのために怒ることもあります。四人は夏休みの課題で一緒に取り組む時間を重ねるうちに、互いの違いと弱さを少しずつ知っていきます。
大きな事件で一気に成長するというより、日々の会話、ちょっとした誤解、言えなかった一言が積み重なって、関係が変わっていくところが読みどころです。あさのあつこさんらしい、少年少女の誇り高さと傷つきやすさが、教室の空気の中に自然に息づいています。
『13歳のシーズン』は、中学一年生という短くて特別な季節を描いた青春小説です。友だちの存在に救われることも、友だちだからこそ傷つくこともある。そんな不安定な年齢のまぶしさと痛みを、やさしく受け止めたい時におすすめの一冊です。
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