店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 突き抜けた設定のサバイバルホラーを一気に読みたい時
- 刺さるポイント
- 名前だけで命を狙われる理不尽さが、逃走劇の勢いと家族を守る切実さを生む
- 向いている人
- デスゲーム、近未来ディストピア、スピード感のあるホラーが好きな人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、山田悠介さんの『リアル鬼ごっこ』をご紹介します。
舞台は、西暦三千年の日本です。絶対的な権力を持つ王は、ある日、全国の「佐藤」姓の人間を捕まえて処刑するという命令を出します。たった一つの名字を持っているだけで、日常は突然、死の鬼ごっこへと変わります。主人公の佐藤翼は、離れ離れになった妹を守るため、追っ手から逃げながら荒れた街を走り抜けていきます。
本作の強さは、細かな説明よりも、発想のわかりやすさと勢いで読者を引き込むところにあります。自分の名前が標的になるという設定は極端ですが、その理不尽さがすぐに恐怖として伝わります。安全な場所が消え、信じられる相手も限られていく中で、翼の行動は生き延びるための反射であり、同時に家族への思いでもあります。
読みどころは、追われる恐怖だけではありません。国が一つの命令で人間を選別し、それを当然のように進めていく世界には、権力の暴走や集団心理への不気味さがあります。若い読者にも入りやすい直線的な物語でありながら、読み終えた後には、もし自分が突然理由のない標的にされたらどうするか、という問いが残ります。
『リアル鬼ごっこ』は、山田悠介作品の入り口としても知られる一冊です。難しい前提を覚える必要はなく、逃げる、探す、守るという感情で一気に読めます。刺激の強いサバイバル小説を短時間で味わいたい人に向いた作品です。
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