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風よ あらしよ 表紙

風よ あらしよ

2026年5月27日 更新

今日は、村山由佳さんの『風よ あらしよ』をご紹介します。

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要約の冒頭と棚の手がかりから、手に取る理由をまとめました。

読みどころ
今日は、村山由佳さんの『風よ あらしよ』をご紹介します。
棚のジャンル
文学 / 歴史
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音声レビューで、読む前に作品の雰囲気を確かめられます。

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、村山由佳さんの『風よ あらしよ』をご紹介します。

この作品は、明治から大正を駆け抜けた婦人解放運動家、伊藤野枝の短く激しい生涯を描く長編小説です。野枝は、決められた女の生き方に従うことを拒み、恋愛、結婚、出産、思想、言論のすべてにおいて、自分の意思で生きようとしました。その姿は、周囲の人々を強く惹きつける一方で、時代の常識や国家権力とも鋭くぶつかっていきます。

物語には、辻潤、大杉栄、平塚らいてう、神近市子など、野枝の人生に深く関わる人物たちが登場します。ひとりの女性の伝記として読むこともできますが、それだけでは収まりません。恋愛と思想、家庭と社会運動、自由を求める個人とそれを許さない時代が絡み合い、百年前の出来事でありながら、現代にも通じる息苦しさと熱を放っています。

読みどころは、野枝を聖女にも被害者にも閉じ込めず、欲望も怒りも矛盾も持つ生身の人物として描いているところです。七人の子を産みながら書き、愛し、走り続けた彼女の生き方は、危うく、時に周囲を傷つけながらも、圧倒的な生命力を感じさせます。関東大震災後の悲劇へ向かう歴史を知っていても、ページを追うほどに、彼女が生きた時間そのものの鮮烈さが迫ってきます。

歴史小説、女性の自立をめぐる物語、社会の枠に抗う人間ドラマを読みたい方におすすめです。吉川英治文学賞を受賞した大作であり、村山由佳さんの恋愛と自由への問いが、歴史のスケールで結実した一冊です。

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