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ブロードキャスト

2026年5月27日 更新

今日は、湊かなえさんの『ブロードキャスト』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
イヤミスとは違う湊かなえ作品で、部活青春の熱を味わいたい時
刺さるポイント
陸上を諦めた少年が放送部で言葉を作り直し、仲間と全国を目指す
向いている人
挫折から新しい居場所を見つける青春小説を読みたい人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、湊かなえさんの『ブロードキャスト』をご紹介します。

町田圭祐は、中学時代に駅伝で全国大会を目指していました。しかし最後の大会でわずかに届かず、さらに高校入学後には競技を続けられない理由を抱えてしまいます。陸上への未練を残したまま、同級生の正也に誘われて入ったのが放送部でした。最初は半ば流されるように参加した圭祐ですが、仲間たちとラジオドラマを作るうちに、言葉で何かを伝える面白さを知っていきます。

本作は、湊かなえ作品の中ではかなり爽やかな入口を持つ青春小説です。ただし、単に明るい部活ものではありません。夢を失った人が新しい目標を見つけるには、以前の自分への執着や、他人と比べてしまう気持ちを避けて通れません。放送部の活動を通して、圭祐は自分の悔しさを別の形へ変えることを学んでいきます。

読みどころは、競技ではなく制作で全国を目指すという視点です。声、脚本、編集、仲間との意見のぶつかり合い。ひとつの作品を作る過程には、走ることとは違う集中力とチームワークが必要になります。部員たちの熱意や不器用さが丁寧に描かれるため、読んでいるうちに放送部という場所がひとつのグラウンドのように感じられてきます。

『ブロードキャスト』は、後味の重いミステリーだけではない湊かなえさんの魅力を知れる一冊です。挫折したあとに別の道で立ち上がる物語が好きな人、仲間と何かを作る青春の熱を味わいたい人におすすめです。

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