店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 野球を愛する人たちの、それぞれの夏と悔しさを短編で味わいたい時
- 刺さるポイント
- 甲子園をめぐる夢や挫折が、選手だけでなく支える人たちの視点からも描かれる
- 向いている人
- 野球小説、青春短編集、夢を託す物語や余韻の残るスポーツドラマが好きな人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、あさのあつこさんの『晩夏のプレイボール』をご紹介します。
『晩夏のプレイボール』は、夏の甲子園をめぐる思いを、さまざまな角度から描いた野球短編集です。登場するのは、強豪校のスター選手だけではありません。肩を痛めた元エース、過去に傷を抱える投手、戦力不足に悩むチーム、夢を誰かに託す人、そして野球を見守る人たち。それぞれが、自分にとっての「夏」と向き合っています。
この作品で描かれる野球は、勝てばすべてが報われるという単純なものではありません。努力しても届かないことがあり、才能があっても折れてしまう瞬間があり、グラウンドに立てない人にも消えない思いがあります。だからこそ、一球、一打、ひとつの声援に、登場人物たちの時間が込められていきます。
短編集でありながら、全体に流れているのは、野球を続けることの苦しさと、それでも離れられない愛しさです。あさのあつこさんは、選手の熱だけでなく、悔しさを抱えて見送る人、支える人、もう一度夢を信じたい人の心もすくい上げます。読者は、甲子園という舞台のまぶしさの裏にある、名もない夏の物語に触れていきます。
『晩夏のプレイボール』は、野球が好きな人はもちろん、夢に届かなかった経験や、誰かに願いを託した記憶のある人に響く一冊です。爽快さだけではない、苦くて温かいスポーツ小説を読みたい人におすすめです。
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