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盤上のアルファ 表紙

盤上のアルファ

2026年5月27日 更新

今日は、塩田武士さんの『盤上のアルファ』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
夢を諦めきれない人たちの、不器用で熱い物語に触れたい時
刺さるポイント
左遷された新聞記者と崖っぷちの棋士志望者が、将棋を通じて互いを動かしていく
向いている人
青春小説、友情もの、勝負の世界を描く人間ドラマが好きな人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、塩田武士さんの『盤上のアルファ』をご紹介します。

この作品は、将棋の世界を背景に、夢にしがみつく人間の熱と不器用さを描いた長編です。主人公の秋葉隼介は、神戸の新聞社で県警担当として働いていた記者ですが、ある出来事をきっかけに文化部へ異動し、将棋担当を任されます。自分の居場所を失ったように感じていた秋葉の前に現れるのが、プロ棋士を目指す真田信繁です。

真田は、家も仕事も安定していないのに、将棋への執念だけは異様に強い男です。礼儀正しくもなく、扱いやすくもなく、周囲を振り回してばかりいます。それでも彼の中には、年齢や生活の現実に追い詰められながら、まだ諦められないものがあります。秋葉はそんな真田に巻き込まれ、取材対象としてだけでなく、一人の人間として向き合うことになります。

読みどころは、将棋の勝負そのもの以上に、盤の前に座る人間の泥くささが伝わってくるところです。勝てば道が開け、負ければ終わりが近づく。そんな厳しい世界の中で、才能、努力、年齢、運、意地がぶつかり合います。秋葉自身もまた、記者としての敗北感を抱えながら、真田の姿に引きずられるように変わっていきます。

『盤上のアルファ』は、将棋を詳しく知らなくても楽しめる物語です。人生の持ち時間が残り少なくなってきたと感じる瞬間、それでももう一手指したいと思えるか。そんな問いが、熱い人間ドラマとして胸に残ります。

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