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つるかめ助産院 表紙

つるかめ助産院

2026年5月27日 更新

今日は、小川糸さんの『つるかめ助産院』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
生まれること、生き直すことを温かな物語で受け止めたい時
刺さるポイント
夫の失踪に傷ついたまりあが、南の島の助産院で命と向き合っていく
向いている人
島の暮らし、出産、再生を描く人間ドラマに惹かれる人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、小川糸さんの『つるかめ助産院』をご紹介します。

主人公のまりあは、夫が突然姿を消したことで深く傷つき、ひとり南の島へ向かいます。そこで出会うのが、島で助産院を営む鶴田亀子先生です。思いがけず自分の妊娠を知らされたまりあは、戸惑いながらも助産院の仕事を手伝い、島で暮らす人々と関わるうちに、これまで目をそらしてきた自分の過去や孤独と向き合っていきます。

つるかめ助産院には、さまざまな事情を抱えた人たちが集まっています。明るく見える人にも失ったものがあり、強く見える人にも抱えきれない痛みがあります。けれど島の暮らしは、誰かの傷を無理に暴くのではなく、食事をし、働き、海や風を感じる日々の中で、少しずつ心をほどいていきます。

この作品の中心にあるのは、出産という出来事だけではありません。新しい命を迎えることは、同時に、これまでの自分を見つめ直すことでもあります。まりあは母になる不安を抱えながら、自分は愛されてきたのか、自分は誰かを愛せるのかという問いに揺れます。その揺れを、助産院の仲間たちが大きな家族のように包み込んでいきます。

『つるかめ助産院』は、命の誕生を題材にしながら、人生をもう一度始める物語でもあります。南の島の光、食べ物の匂い、人と人との距離の近さが、まりあの凍っていた心をゆっくり溶かしていきます。生まれてくる命だけでなく、今ここに生きている自分も祝福したくなる一冊です。

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