店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 理系ミステリーの切れ味を短い章で楽しみたい時
- 刺さるポイント
- 常識では説明できない事件を、物理学者・湯川学が科学の目で解きほぐしていく
- 向いている人
- ガリレオシリーズを最初から読んでみたい人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、東野圭吾さんの連作ミステリー『探偵ガリレオ』をご紹介します。
警視庁の刑事・草薙俊平は、捜査の現場で常識だけでは説明しにくい奇妙な事件に出会うたび、大学時代の友人である物理学者・湯川学のもとを訪ねます。湯川は一見すると超常現象のように見える出来事にも、思い込みや偶然を排しながら、必ず観察できる手がかりを探していきます。
本作の面白さは、派手な名探偵のひらめきよりも、現象を分解して考える過程にあります。突然の発火、不可解な死、目撃証言だけではつかめない異変。どの事件も入口は不気味ですが、湯川が淡々と検証していくにつれて、怖さの奥に人間の感情や欲望が見えてきます。
短編ごとに事件の色合いが変わるため、テンポよく読み進められるのも魅力です。草薙の現場感覚と、湯川の冷静な論理がぶつかるやり取りには軽さがあり、科学に詳しくなくても謎解きの快感を味わえます。
そして、ただ理屈で事件を片づけるだけでは終わりません。謎が解けたあとに残るのは、犯人や被害者が抱えていた切実な事情です。科学の明快さと、人間ドラマの割り切れなさが同居しているからこそ、シリーズの始まりとして今読んでも十分に引き込まれます。
『探偵ガリレオ』は、ミステリーの入口としても、東野圭吾作品の幅広さを知る一冊としてもおすすめです。短い章の中で、驚きと納得をきれいに味わえる作品です。
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