店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 仕事で理不尽さにぶつかり、笑いながら少し元気を取り戻したい時
- 刺さるポイント
- 左遷先のお客様相談室で、クレームと組織の事情に振り回される主人公が踏ん張る
- 向いている人
- 会社小説、ユーモア小説、働く人の再起を描く物語が好きな人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、荻原浩さんの『神様からひと言』をご紹介します。
主人公の佐倉涼平は、広告代理店を辞めて食品会社へ転職したものの、入社早々に会社の空気を読めず、厄介な部署へ回されてしまいます。そこは、日々寄せられるクレームを受け止めるお客様相談室です。謝っても責められ、正論を言えば角が立ち、社内の事情にも振り回される。理想の再出発とはほど遠い場所で、涼平の悪戦苦闘が始まります。
この小説の魅力は、仕事のしんどさを描きながらも、空気が重くなりすぎないところにあります。上司や同僚、取引先、クレームを入れてくる人たちは、それぞれに癖が強く、時に腹立たしく、時に妙に憎めません。荻原浩さんらしいユーモアがあるため、会社組織の理不尽さを笑いながら読み進めることができます。
一方で、物語の芯にあるのは、働くことの尊厳です。目立つ成果を出す部署だけが会社を支えているわけではありません。誰かの怒りを受け止め、現場の声を拾い、面倒な問題から逃げない人たちがいる。涼平は失敗を重ねながら、その当たり前だけれど見えにくい価値に気づいていきます。
『神様からひと言』は、会社員の日常を舞台にした痛快なお仕事小説です。理不尽な職場に疲れた時、少し笑って、もう一度前を向きたい時に読みたくなる作品です。
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