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ヒポクラテスの誓い 表紙

ヒポクラテスの誓い

2026年5月27日 更新

今日は、中山七里さんの作品、『ヒポクラテスの誓い』についてお話しします。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
遺体に残された小さな違和感から真相を読み解く医療ミステリーを楽しみたい時
刺さるポイント
研修医の視点で、法医学が死者と生者の両方に向き合う仕事として描かれる
向いている人
医療もの、警察もの、連作ミステリーの読みやすさを求める人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、中山七里さんの作品、『ヒポクラテスの誓い』についてお話しします。

この作品は、法医学教室を舞台に、遺体に残された真実を掘り起こしていく医療ミステリーです。主人公の栂野真琴は、研修医として浦和医大の法医学教室に入ります。そこで彼女を待っていたのは、偏屈で近寄りがたい老教授の光崎藤次郎と、個性的な准教授キャシーです。光崎は一見すると強引で、周囲とぶつかることも多い人物ですが、死因を見極める目は鋭く、誰も気づかなかった違和感を拾い上げていきます。

本作の魅力は、法医学を派手な謎解きの道具としてだけではなく、死者の声を聞くための仕事として描いているところです。事故死や病死に見える遺体にも、見落とされた事情や、残された人にとって重要な真実が隠れていることがあります。真琴は、解剖への抵抗や戸惑いを抱えながらも、光崎の信念に触れることで、医師として何を守るべきかを考え始めます。

事件は一話ごとに読みやすく進みますが、扱われるテーマは軽くありません。医療の限界、家族の思い込み、警察が見逃しかけた事実、そして生きている人間の都合で覆い隠される死者の尊厳。そうした要素が、テンポのよいミステリーの中に組み込まれています。

残酷な事件よりも、真実にたどり着く過程の誠実さが印象に残る一冊です。法医学ものを初めて読む人にも入りやすく、医療と推理の両方を楽しみたい時に向いています。

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