店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 医療現場を舞台にした、テンポのよい謎解きを読みたい時
- 刺さるポイント
- 成功率の高い心臓手術チームで続く術中死を、医師と役人の凸凹コンビが追う
- 向いている人
- 医療ミステリー、会話劇、専門職の裏側にある緊張感が好きな人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、海堂尊さんの医療ミステリー『チーム・バチスタの栄光』をご紹介します。
舞台は、大学病院の高度な心臓外科チームです。バチスタ手術を得意とし、高い成功率を誇ってきた専門チームで、原因のはっきりしない術中死が続きます。医療ミスなのか、偶然なのか、それとも誰かの意図があるのか。病院内部の調査を任された田口公平は、やがて厚生労働省からやってきた白鳥圭輔と組むことになります。
本作の面白さは、医療現場の緊張感と、田口と白鳥の会話の軽妙さが同時に走るところです。専門用語や手術の描写はありますが、物語は堅苦しくなりすぎません。むしろ、病院という閉じた組織の中で、誰が何を隠しているのか、なぜ本当のことが見えにくくなるのかを、テンポよく追わせてくれます。
事件の中心には、命を扱う現場ならではの重さがあります。ミスを認めることの怖さ、権威やメンツ、患者を救いたいという純粋な思い、そしてチーム医療の中で個人の責任がどこにあるのか。謎解きとして読ませながら、医療という仕事の厳しさも自然に浮かび上がります。
『チーム・バチスタの栄光』は、医療小説に身構えている人にも入りやすいエンターテインメントです。緊迫した手術室、病院組織の駆け引き、癖の強い人物たちの掛け合い。そのすべてが、シリーズの始まりらしい勢いを持っています。医療ミステリーの代表的な入口として手に取りたい一冊です。
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