店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 恋に不器用な高校生たちの、明るい謎解き連作を読みたい時
- 刺さるポイント
- 初恋未経験の女子たちが集まる部活動が、校内の小さな事件を解く場へ変わっていく
- 向いている人
- 青春の軽やかさと、日常ミステリーの温かい読後感を求める人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、辻堂ゆめさんの青春日常ミステリー 『初恋部 恋はできぬが謎を解く』をご紹介します。
私立向日葵高校に通うハルは、高校二年生になっても初恋を経験したことがありません。帰宅部でいることが難しくなった彼女は、自分のための居場所として「初恋部」を作ります。初めての恋を目指すという少し変わった部活には、同じように恋に縁がない女子たちが集まり、気づけば四人で活動することになります。
ところが、彼女たちが出会うのは理想の恋人ではなく、学校の中で起こる小さな謎ばかりです。部員たちは、それぞれの得意分野や個性を生かしながら、噂や違和感の裏側を探っていきます。恋を知らないからこそ人の気持ちに鈍いところもあれば、恋に憧れているからこそ見えるものもある。その不器用さが、謎解きにも人間関係にもやわらかい味わいを生んでいます。
本作は、事件の刺激よりも、登場人物たちの成長と関係性を楽しむ連作です。ハルたちは、誰かの初恋を手伝うつもりで動きながら、少しずつ自分自身の気持ちにも向き合っていきます。恋ができるかどうかを急がせるのではなく、誰かを好きになる前の迷いや憧れを丁寧にすくい上げているところが魅力です。
軽やかに読める学園ものが好きな人、日常の謎を通して登場人物が少しずつ変わっていく物語を楽しみたい人におすすめです。読み終えるころには、初恋部という不思議な居場所を、少し応援したくなる一冊です。
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