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あなたが殺したのは誰 表紙

あなたが殺したのは誰

2026年5月27日 更新

今日は、まさきとしかさんの『あなたが殺したのは誰』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
現在の事件と過去の土地の記憶が交差する大きなミステリーを読みたい時
刺さるポイント
東京の母子をめぐる事件と、バブル期の離島で起きた死が一本の線で結ばれる
向いている人
三ツ矢&田所刑事シリーズを追いたい人、社会派の厚みある謎解きが好きな人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、まさきとしかさんの『あなたが殺したのは誰』をご紹介します。

中野区のマンションで、若いシングルマザーの永澤美衣紗が意識不明の状態で見つかります。さらに、生後十か月の娘しずくが連れ去られ、現場には不穏な言葉を記した便箋が残されていました。三ツ矢秀平と田所岳斗は、母子に何が起きたのかを追いながら、事件の奥にある別の時間へ踏み込んでいきます。

物語は一方で、九〇年代初頭の北海道の離島へさかのぼります。バブルの熱に巻き込まれた鐘尻島では、巨大リゾート計画が頓挫し、地域の暮らしや家族関係に深い影を落としていました。老舗料亭の息子である小寺陽介は将来への不安を抱え、やがて島で起きる死と向き合うことになります。

現在の東京と、過去の北海道。離れているはずの二つの地点が少しずつ近づいていく構成が、本作の大きな読みどころです。事件の背後には、個人の悪意だけでは片づけられない土地の空気、経済の失速、家族の喪失、見ないふりをされた傷があります。ミステリーとして真相を追う面白さに、社会派小説の重さが加わっています。

シリーズ第三弾ですが、三ツ矢と田所の関係性を知っている読者には、二人の捜査の呼吸も魅力です。人の言葉や沈黙に目を凝らす三ツ矢と、振り回されながらも食らいつく田所。そのコンビが、ひとつの事件を通じて「誰が殺したのか」だけでなく、「何が人をそこまで追い込んだのか」へ迫っていきます。

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