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水晶のピラミッド 表紙

水晶のピラミッド

2026年5月27日 更新

今日は、島田荘司さんの『水晶のピラミッド』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
古代エジプト、タイタニック、現代の密室がつながる大仕掛けを楽しみたい時
刺さるポイント
原寸大のピラミッドで起こる空中密室の溺死事件に、御手洗潔が挑む
向いている人
スケールの大きな謎、歴史ロマン、冒険小説のような読み味が好きな人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、島田荘司さんの『水晶のピラミッド』をご紹介します。

舞台のひとつは、ギザの大ピラミッドを原寸大で再現した巨大な建造物です。そこでは、空中にある密室で男が溺死するという、常識では考えにくい事件が起こります。物語は現代のアメリカだけにとどまらず、古代エジプトやタイタニック号の悲劇にも視野を広げながら、遠く離れた時代と場所をひとつの謎へ結びつけていきます。

この作品の特徴は、ミステリーでありながら、歴史ロマンや冒険小説のような読み味を強く持っていることです。事件の発生までに語られる背景は大きく、御手洗潔がすぐに前面へ出てくるわけではありません。そのぶん、読者は古代文明の神秘、海難事故の記憶、現代的な巨大施設の異様さを行き来しながら、島田荘司さんらしい壮大な仕掛けに付き合うことになります。

謎そのものも派手です。なぜ空中の密室で溺死が起こるのか。古代のイメージや冥府の使者を思わせる存在は、事件とどう関わるのか。現実的な推理を求めながらも、物語は神話めいた雰囲気をまとって進みます。細部の説明には独特の熱量があり、読者によって好みは分かれますが、スケールの大きさを楽しめる人には強い吸引力があります。

『水晶のピラミッド』は、御手洗潔シリーズの中でも特に遠くまで風呂敷を広げる作品です。端正な短編推理よりも、長大な物語世界と奇想の奔流に浸りたい時に向いています。古代、海、建築、映画的な場面転換が重なる大作ミステリーを読みたい人におすすめです。

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