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PRIZE―プライズ― 表紙

PRIZE―プライズ―

2026年5月27日 更新

今日は、村山由佳さんの『PRIZE―プライズ―』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
作家と編集者の執念がぶつかる、熱量の高いお仕事小説を読みたい時
刺さるポイント
直木賞を欲する人気作家の激情が、出版に関わる人々の矜持と傷をあぶり出す
向いている人
出版業界、創作の裏側、承認欲求をめぐる人間ドラマが好きな人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、村山由佳さんの『PRIZE―プライズ―』をご紹介します。

この作品は、文学賞という栄誉をめぐって、作家と編集者、出版社、読者の思いが激しくぶつかる長編小説です。主人公のひとりである天羽カインは、数々のベストセラーを持つ人気作家です。読者に支持され、作品は広く届いている。それでも彼女の胸には、どうしても手に入れたい賞がある。なぜ自分はまだ選ばれないのか。認められたいという思いは、創作への情熱と切り離せないまま、周囲の人々を巻き込んでいきます。

読みどころは、作家の執念をただ怖いものとして描かないところです。賞が欲しいという欲望は、見栄や嫉妬だけでできているわけではありません。自分が書いてきたものを正当に見てほしい。読者に届くだけでなく、文学として評価されたい。その切実さがあるからこそ、カインの言葉や行動は時に乱暴でありながら、どこか痛々しくも感じられます。

一方で、編集者たちの物語としても読み応えがあります。作品を世に出す仕事は、作家をなだめるだけでも、売れる本を作るだけでもありません。才能を信じること、作品の欠点を見つめること、時には作家の怒りを引き受けること。その現場の緊張が、物語に強い推進力を与えています。

『PRIZE―プライズ―』は、華やかな賞の舞台裏を描きながら、創作する人間の業と、作品を支える人間の誇りを見つめる一冊です。何かに選ばれたい、評価されたいという気持ちを知っている人ほど、登場人物たちの危うさが他人事ではなく迫ってきます。

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