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マチネの終わりに 表紙

マチネの終わりに

2026年5月27日 更新

今日は、平野啓一郎さんの長編小説 『マチネの終わりに』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
大人の恋愛と人生の選択を静かに味わいたい時
刺さるポイント
天才ギタリストと国際ジャーナリストが、限られた出会いの中で深く惹かれ合う
向いている人
恋愛だけでなく、仕事、家族、時代の不安まで描く文学作品を読みたい人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、平野啓一郎さんの長編小説 『マチネの終わりに』をご紹介します。

物語の中心にいるのは、クラシックギタリストの蒔野聡史と、国際ジャーナリストの小峰洋子です。 二人は、人生の若さだけでは進めなくなってきた時期に出会います。 強く惹かれ合いながらも、それぞれの仕事、過去、家族、世界情勢の揺らぎが、簡単な幸福を許してくれません。 会う回数は多くないのに、互いの存在は深く心に入り込み、時間が経つほど忘れられないものになっていきます。

この作品は、恋愛小説でありながら、ただ相手を好きになる話には収まりません。 芸術家としての行き詰まり、報道の現場に立つ人間の傷、成熟した大人が抱える責任。 そうしたものが、二人の関係に影を落とします。 若い恋の勢いではなく、これまで生きてきた時間の重みがあるからこそ、ひとつの誤解や沈黙が大きな意味を持ってしまいます。

読者の印象に残りやすいのは、静かな文体の中にある緊張です。 音楽、パリや東京の風景、会話の余白が美しく描かれる一方で、登場人物たちは常に、自分の選択が誰かの人生を変えてしまう怖さを抱えています。 恋は救いにもなりますが、逃げ場ではありません。 だからこそ、二人が相手を思う時間には、甘さだけでなく切実さがあります。

『マチネの終わりに』は、大人になってから出会う恋の、遅さと深さを描いた一冊です。 人生の途中で出会った人が、自分の過去や未来の見え方まで変えてしまう。 そんな静かな衝撃を味わいたい人に向いています。

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