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この棚で手に取りたい理由
要約の冒頭と棚の手がかりから、手に取る理由をまとめました。
- 読みどころ
- 今日は、 池井戸潤さんの『株価暴落』についてお話しします。
- 棚のジャンル
- 社会 / サスペンス
- 試し聴き
- 音声レビューで、読む前に作品の雰囲気を確かめられます。
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、 池井戸潤さんの『株価暴落』についてお話しします。
巨大スーパー、一風堂を狙った連続爆破事件が起き、企業テロを思わせる空気の中で株価は大きく揺れ始めます。経営が傷ついた一風堂は取引銀行に巨額の支援を求めますが、白水銀行の中では判断が割れます。審査部の板東は冷静にリスクを見極めようとし、企画部の二戸は銀行の事情を背負って支援へ傾いていく。外では警察が事件を追い、内では銀行員たちが数字と責任の間で対立していきます。
この作品は、企業の危機、株価、銀行支援、犯罪捜査が一つに重なる金融サスペンスです。事件そのものの緊迫感に加えて、銀行が企業を救うとはどういうことなのか、数字の裏にある人の生活や地域への影響をどこまで見るべきなのかが問われます。池井戸作品らしく、会議室で交わされる言葉にも刃があり、組織の理屈と現場感覚がぶつかる場面に強い読み応えがあります。
半沢直樹シリーズのような痛快さを期待する人にも入りやすい一方で、本作ではもっと冷えた現実感も前に出ます。正義感だけでは進めない銀行の論理、事件に翻弄される企業、そして自分の判断に責任を持とうとする人間たち。金融小説の緊張感を味わいたい時に手に取りたい、骨太な一冊です。
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