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硝子のハンマー 表紙

硝子のハンマー

2026年5月27日 更新

今日は、貴志祐介さんの『硝子のハンマー』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
密室トリックを論理でじっくり追いたい時
刺さるポイント
厳重なセキュリティの穴を、防犯の専門知識から解きほぐしていく
向いている人
本格ミステリーと職業的なディテールの両方を楽しみたい人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、貴志祐介さんの『硝子のハンマー』をご紹介します。

物語の発端は、介護サービス会社で起きた社長殺害事件です。株式上場を目前にした会社で、社長は自室で撲殺されます。ところが、現場は厳重なセキュリティで守られていました。エレベーター、監視カメラ、暗証番号、周囲にいた役員たち。外部から侵入するにも、内部で犯行を行うにも、簡単には説明できない状況が残されます。

事件に関わるのは、弁護士の青砥純子と、防犯コンサルタントの榎本径です。純子が法律と人間関係の側から事件を見つめる一方で、榎本は建物の構造、警備システム、鍵や監視の仕組みに注目します。この組み合わせによって、本作は単なる密室ものにとどまらず、現代的な防犯設備を相手にした知的な謎解きとして展開していきます。

読みどころは、事件の不可能性を一つずつ分解していく過程です。密室という古典的な題材に、セキュリティ技術や会社組織の事情が重なり、論理の手触りがとても具体的です。誰が犯人なのかだけでなく、なぜその方法が可能だったのか、どこに盲点があったのかを追う楽しさがあります。

『硝子のハンマー』は、第58回日本推理作家協会賞を受賞した、防犯探偵・榎本シリーズの第一作です。ホラー作品の印象が強い貴志祐介さんですが、本作では本格ミステリーの組み立ての巧さが前面に出ています。緻密なトリック、職業的なディテール、癖のある探偵役を楽しみたい人に向いている一冊です。

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