店頭POP
今の気分に合う一冊かも
気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。
- こんな時に
- 癖のある主人公が追い詰められるミステリーを読みたい時
- 刺さるポイント
- 過去の罪を告発する手紙と連続する災難が、悪女と呼ばれる女性の素顔を揺さぶる
- 向いている人
- 人物の癖、心理戦、犯人探しの緊張感を楽しみたい人
Reading Notes
読みどころメモ
音声レビューの要点
今日は、辻堂ゆめさんの長編ミステリー 『悪女の品格』をご紹介します。
主人公の光岡めぐみは、美しさとしたたかさを武器に、自分の欲しいものを手に入れてきた女性です。ところがある時期を境に、彼女の周囲で不穏な出来事が続きます。監禁、薬品混入、そして過去の罪を告発する手紙。誰かがめぐみを狙っているのは明らかなのに、その相手が誰なのかは分かりません。かつて関わった男性なのか、過去を知る同級生なのか。めぐみは偶然出会った大学准教授とともに、災厄の正体を探り始めます。
タイトルにある悪女という言葉は、単純な断罪ではありません。めぐみは確かに身勝手で、周囲を振り回す人物として描かれます。しかし、追い詰められていく彼女を見ているうちに、読者はその強さの奥にある弱さや、過去に積み残されたものを意識するようになります。嫌な人物なのに目が離せない。その引っかかりが物語を前へ進めていきます。
本作は、犯人探しのサスペンスでありながら、人が他人から貼られたラベルにどう縛られるのかを描く心理ミステリーでもあります。誰がめぐみを恨んでいるのかという謎に加えて、めぐみ自身がどんな人間なのかという問いが少しずつ形を変えていきます。
きれいごとだけではない人物造形や、癖のある主人公が追い込まれる展開が好きな人に向いています。読者の好き嫌いを揺さぶりながら、最後まで真相を追わせる一冊です。
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