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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上 表紙

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上

2026年5月27日 更新

今日は、村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
幻想世界と近未来的な冒険が交互に進む長編へ入りたい時
刺さるポイント
壁に囲まれた街の静けさと、意識をめぐるハードボイルドな事件が並走する
向いている人
村上春樹作品の幻想性、謎、スピード感をまとめて味わいたい人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上』をご紹介します。

この作品は、二つの物語が交互に進んでいきます。ひとつは、高い壁に囲まれた街で、語り手の「僕」が一角獣の頭骨から古い夢を読む「夢読み」として暮らす物語です。街には静けさがあり、人々は感情の深い揺れを表に出しません。美しいけれど閉ざされた世界で、僕は自分が何を失い、なぜここにいるのかを少しずつ考えることになります。

もうひとつは、現代都市を舞台にした「ハードボイルド・ワンダーランド」です。語り手の「私」は、特殊な情報処理を仕事にする人物として、老科学者から依頼を受けます。やがてその仕事は、地下に潜む存在、暗号、意識の仕組みをめぐる危険な事件へつながっていきます。乾いたユーモアとスピード感のある展開が、幻想的な章とはまったく違う緊張を生みます。

上巻の魅力は、二つの世界がまだ完全には結びつかないまま、互いに響き合っていくところにあります。静かな街の謎と、都市の冒険活劇が交互に現れることで、読者は「これは同じ心の別の場所なのか、それとも本当に別々の世界なのか」と考えながら読み進めることになります。

『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上』は、村上春樹作品の中でも、幻想、SF、冒険小説の要素が強く混ざり合った長編です。下巻で二つの物語がどのように近づいていくのか、その予感を抱かせながら、静けさと疾走感の両方で読者を引き込みます。

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