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ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─ 表紙

ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─

2026年5月27日 更新

今日は、早見和真さんの『ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─』をご紹介します。

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店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
大きな社会問題の当事者の言葉を、距離を置いて読み解きたい時
刺さるポイント
長時間の対話を通して、語られることと語られないことの両方が浮かび上がる
向いている人
インタビュー、芸能史、組織と責任をめぐるノンフィクションを読みたい人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、早見和真さんの『ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─』をご紹介します。

この作品は、旧ジャニーズ事務所の元社長、藤島ジュリー景子への長時間インタビューをまとめたノンフィクションです。扱われるのは、巨大な芸能事務所の歴史、国民的グループとの関わり、家族経営の内側、そして事務所を揺るがした性加害問題と廃業に至るまでの時間です。早見和真さんは小説家として相手の語りに向き合い、事実の確認だけではこぼれ落ちる感情や沈黙も含めて記録しようとします。

本書の読みどころは、ひとつの立場からの語りが、そのまま全体の真実になるわけではないという緊張感です。インタビューの相手は、長く大きな組織の中心にいた人物であり、同時に家族という関係の中で育った一人の人間でもあります。語られる記憶には、責任、後悔、言い分、見えていなかったものが複雑に混ざります。読者は、その言葉を受け止めながらも、何が語られていて、何がまだ語られていないのかを考えることになります。

社会問題として読むとき、本書は被害の重大さや組織の責任を軽くするものではありません。むしろ、誰が何を知り、どこで目をそらし、どのように問題が長く温存されたのかを考える入口になります。芸能史の記録として読むと、スターを生み出す華やかな仕組みの背後に、家族、権力、メディア、ファン文化が深く絡み合っていたことが見えてきます。

『ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─』は、読みやすい答えをくれる本ではありません。語り手の言葉をすべて信じるか、すべて否定するかではなく、証言をどう読み、責任をどう考えるのかを読者に迫ります。大きな出来事の後に残された言葉を、冷静に、しかし簡単には片づけずに読みたい人に向いた一冊です。

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