本文へスキップ
青を抱く 表紙

青を抱く

2026年5月27日 更新

今日は、一穂ミチさんの『青を抱く』をご紹介します。

試し聴きする Amazonで見る

店頭POP

今の気分に合う一冊かも

気分、読みどころ、向いている読者を店頭POPのようにまとめました。

こんな時に
海辺の静けさと、喪失のあとに残る記憶を味わいたい時
刺さるポイント
眠り続ける弟に似た男との出会いが、閉じた心を揺らしていく
向いている人
恋愛、家族、喪失、再生が重なる感情の深い物語を読みたい人

Reading Notes

読みどころメモ

音声レビューの要点

今日は、一穂ミチさんの『青を抱く』をご紹介します。

この物語の主人公は、海辺の街に戻ってきた和佐泉です。泉は、海難事故のあと長く眠り続けている弟の世話をするため、実家での日々を送っています。時間が止まったような生活の中、彼は散歩の途中で宗清という男に出会います。その姿は、眠り続ける弟を思い出させるほどよく似ていました。

宗清は人懐っこく、泉へまっすぐに好意を向けてきます。けれど泉にとって、その近さは救いであると同時に苦しさでもあります。弟への思い、失われた時間、誰かを好きになることへのためらい。宗清に惹かれながらも、泉は簡単にはその感情を受け入れられません。

本作の読みどころは、恋愛の始まりを描きながら、喪失と記憶の問題を深く見つめているところです。青い海は美しいだけではなく、過去の事故や戻らない時間を思い起こさせます。それでも、誰かと出会い、言葉を交わし、少しずつ外へ向かっていくことで、泉の中の止まっていた感情が動き始めます。

静かな筆致の中に、痛みとやわらかさが同居している作品です。『青を抱く』は、家族を思う気持ちと恋に向かう気持ちがぶつかる物語であり、失ったものをなかったことにせず、その記憶を抱えたまま生き直していく物語でもあります。深い余韻のある恋愛小説を読みたい人におすすめです。

Nearby Shelves

近くの棚を見る

似た読み味と関連トーク

近くの棚: 似た読み味の本

4冊を棚から抜粋

Discover More

この本から広げて探す

テーマ・悩み・著者から次の一冊へ

もっと本を探す

近いジャンルや著者から、今の気分に合う本を続けて探せます。

SNSへの共有

この本をシェアする

あなたへの次のおすすめ

Books / Talks