朝井リョウ エッセイの順番|ゆとり三部作は刊行順でOK?
朝井リョウのエッセイの順番を知りたい人へ。「ゆとり」シリーズ三部作の読む順番、刊行順で読む理由、各作品の魅力を整理します。
目次 11セクション
「朝井リョウのエッセイが面白いって聞いたけど、3冊あるみたい。どこから読めばいいの?」
タイトルが名作のパロディになっていて楽しいけれど、それぞれがどういう内容なのか、順番に意味があるのか、ちょっと分かりにくい。
そんな方に向けて、朝井リョウのエッセイ「ゆとり」三部作の順番と選び方を整理しました。
この記事のポイント
- 朝井リョウのエッセイの順番は、基本的に刊行順(第1作→第2作→第3作)がおすすめ
- 著者の成長と文体の進化を追体験できるのが刊行順の醍醐味
- どの巻から読んでも楽しめるが、前作のエピソードを踏まえたネタが後作に登場する
朝井リョウ「ゆとり三部作」エッセイの順番一覧
| 順番 | タイトル | 刊行年 | 時期 | ページ数 |
|---|---|---|---|---|
| 第1作 | 時をかけるゆとり | 2014年 | 大学生〜社会人1年目 | 272p |
| 第2作 | 風と共にゆとりぬ | 2017年 | 社会人〜兼業作家時代 | 352p |
| 第3作 | そして誰もゆとらなくなった | 2020年 | 30代・コロナ禍前後 | 384p |
結論:刊行順で読むのがおすすめ
読む順番は**刊行順(第1作→第2作→第3作)**がおすすめです。
理由は3つあります。
1. 著者の成長をリアルタイムで追える
第1作は大学生時代の無鉄砲な冒険譚、第2作は社会人として揉まれながらも相変わらず面白い日々、第3作は30代に差しかかった著者の新たな視点。
刊行順に読むと、一人の人間が20代前半から30代へと変わっていく過程を一緒に歩いているような感覚になります。
2. 前作のエピソードを踏まえたネタが楽しめる
後の巻には「前にこんなことを書いたけれど」と、過去のエピソードに触れる箇所が出てきます。
ある身体の悩みについて全3作を通して語り続けるくだりは、順番に読んでいるからこそ「まだ続いてたのか!」と笑えます。
3. 笑いの質と文体の進化が分かる
第1作の若さゆえの勢いから、第2作での構成力の向上、第3作での深みの増した視点まで、エッセイストとしての成長を味わえます。
同じ著者の文章なのに、巻を追うごとに味わいが変わっていくのがシリーズ読みの楽しさです。
各作品の読みどころ
第1作『時をかけるゆとり』(2014年)
直木賞を戦後最年少で受賞した小説家の、意外すぎる素顔が詰まった初エッセイ集です。
大学時代の友人たちとの珍道中が中心で、自転車で東京から京都を目指したり、百キロウォークに挑んだりと、体当たりのエピソードが23編収められています。
朝井さんの持ち味は、自分自身を徹底的に客観視する視点です。何気ない日常の中にある可笑しさを見逃さず、的確な言葉で表現してくれます。
電車の中で読むと思わず吹き出すので注意が必要です。旧題は『学生時代にやらなくてもいい20のこと』で、そのタイトルが内容を端的に表しています。
第2作『風と共にゆとりぬ』(2017年)
社会人になった朝井さんの日常を綴るエッセイ第2弾。三部構成で、第一部は日常エッセイ、第二部は雑誌連載のコラム、そして第三部がこのシリーズ屈指の名エピソードと名高い長編エッセイです。
第三部では、ある身体の悩みについて壮大なスケールで書き上げています。読んだ人の多くが「涙が出るほど笑った」と語る、シリーズ最大の見どころです。
社会人経験が増えた分、エピソードの幅が広がり、海外ホームステイ先での失敗談や友人との旅行中のハプニングなど、災難を笑いに変える力がさらに磨かれています。
第3作『そして誰もゆとらなくなった』(2020年)
「ゆとり」シリーズの完結編です。30代に差しかかり、コロナ禍も経験した朝井さんのエピソードが中心になっています。
ホールケーキを食べ続けて体に異変が起きた話や、旅先でのトラブルなど、本人はいたって真剣なのに読んでいるこちらは笑いが止まらないエピソードが健在です。
一方で、年齢を重ねたからこそ生まれる視点の変化も感じられます。若さの勢いだけでは乗り越えられないことへの向き合い方に、ふと考えさせられる瞬間がある。笑いの中に少しだけ感慨が混じるのが、完結編ならではの味わいです。
タイトルの元ネタについて
このシリーズのタイトルは、いずれも名作のパロディになっています。
- 『時をかけるゆとり』→ 筒井康隆『時をかける少女』
- 『風と共にゆとりぬ』→ マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』
- 『そして誰もゆとらなくなった』→ アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』
元の作品を知っているとクスッとしますが、知らなくてもまったく問題ありません。
FAQ
朝井リョウのエッセイはどの順番で読むのがおすすめですか?
『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』『そして誰もゆとらなくなった』の刊行順がおすすめです。著者の年齢や文体の変化を追いやすくなります。
ゆとり三部作は第2作から読んでもいいですか?
読めます。特に『風と共にゆとりぬ』は評判の高い巻なので、まず1冊だけ試したい人の入口にも向いています。
朝井リョウの小説を読んでいなくても楽しめますか?
楽しめます。小説を先に読んでいるとギャップも味わえますが、エッセイだけでも笑いや文章のテンポは十分伝わります。
まとめ
朝井リョウ「ゆとり」エッセイシリーズは、刊行順に読むのが一番おすすめです。
大学生から30代へと成長していく著者の変化と、巻を追うごとに磨かれていく笑いの質を存分に楽しめます。
迷ったら、まずは『時をかけるゆとり』から。
活字で声を出して笑う体験が、きっと待っています。
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